リーグ・オブ・レジェンドは味方の要素が大きく絡むゲームです。
LOLはチームゲームなので、終盤になればなるにつれて、チームとしての力の均衡が重要になります。
ピグマリオン効果を使って、味方を心強い存在に変えれば、チーム全体の強化に繋がります。
仮に、あなたの能力が100だとしても、残りの4人が20だったら試合に勝つ事は難しいでしょう。
逆に、あなたの能力が70であったとして、残りの4人も60であれば試合に勝てる可能性は上記よりも高いです。
では、あなたのチームに一人だけ能力が10のプレイヤーがいたとしましょう。
序盤から足を引っ張り、お世辞にもうまいとは言えません。こんな場合、あなたならどうしますか?
悲しい事ですが、そのような場合、罵倒するプレイヤーが多いのがLOLです。
リーグ・オブ・レジェンドのコミュニティーデザインを担当し、認知神経科学と認知心理学の学位を持つジェフリー・ライト氏によると、態度の良いプレイヤーは、普通のプレイヤーよりも10%勝率が良い傾向があると言っています。
また、態度の悪いプレイヤーは普通のプレイヤーよりも35%勝率が悪くなる傾向が確認されていると言っています。
Does teamwork win more games? BY LYTE
http://na.leagueoflegends.com/en/news/game-updates/player-behavior/does-teamwork-win-more-games
さて、自分の態度が悪い場合は、自分が意識して直せばいいことです。
しかし、これが他人の態度が悪い場合はどうすればいいでしょうか?
ライト氏は更に、あなたの勝率が54%だとして、チームに3人態度が悪いプレイヤーがいた場合、君の勝率は最大46%まで落ちる傾向がある、と述べています。単純な計算で、態度が悪いプレイヤー一人につき2~3%勝率が落ちている事になりますね。これは大きな数字です。
さて、ではどうすればいいでしょうか?ピグマリオン効果を使うことで、解決できる場合が多いでしょう。
ピグマリオン効果とは?
心理学にピグマリオン効果というものがあります。
ピグマリオン効果とは、教育心理学における心理的行動の一つで、「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」というものです。
このような実験があります。
- AとBの生徒がいました。
- AとBの成績と学力は、ほぼ同じです。
- Aさんは先生から、「あなたには期待しているわ」と声をかけられました。
- Bさんは先生から、「君の学力は、遅れている」と告げられました。
- 1年後、Aの成績は平均より上がり、Bの成績は平均より下がりました。
このことから、人は期待された通りの成果を出す傾向があります。
ピグマリオン効果とは、いわば期待と成果の相互関係として考えられています。
ピグマリオン効果を使う
例えば、味方のタンクがあまりタンクをしてくれなかったとしましょう。
煽るプレイヤーの場合
・「大した肉壁っすねw」
・「敵に無視されてて草生えるw」
このような言葉がタンクの役目を果たしていないタンクには投げかけられることでしょう。
そのプレイヤーの上手い下手は別として、試合に勝つためにはタンクにはタンクの役割を果たしてもらう方が勝率は上がります。
「敵の立ち位置が上手いから、当たる時は慎重にいこう」
「敵の前衛が突っ込んでくるから、引きながら戦いましょう」
などと、戦略面を重視した声をかけるといいでしょう。
また、チャットで支持をする際には「しろ」「してよ」ではなく、「してみよう」「しましょう」の語尾を用いると、相手が聞き入れやすくなります。
また、主語に敵を置くことで味方への責任を追及しているような言い方を回避できます。タンクに動きを改善してほしいのですが、タンク個人に対してチャットをするのではなく、戦略面を話す事でチーム全体が役割を把握しやすくもなります。
役割を明確にする事で、チームの集団戦に差がでてくるでしょう。
余談ですが、ピグマリオン効果を使うプレイヤーでは、rainbrain氏がとても効果的に使っていると思います。
集団戦を重ねるごとに、チームの動きがよくなり、最終的に集団戦で勝っているのは、ピグマリオン効果の理想的な使い方だと言えます。