リーグ・オブ・レジェンドは相手のネクサスを割るゲームです。ネクサスを割るには多用な手法が存在し、様々な戦略が存在します。
大体の場合は、ゲーム中盤以降、チームで固まって動いて集団戦をし、勝った場合はその後のオブジェクト・コントロールをする、という流れが多いかと思われます。
LOLは将棋のような要素を含んでいる戦略性のあるゲームです。将棋に多くの戦略が存在するように、LOLにも様々な勝ち方が存在します。
例えば、味方と別行動を取りサイドレーンを押しにいくスプリットプッシュや、ひたすら一つのレーンを押すプロクシーなどが挙げられます。
他にも様々な勝ち方が存在するでしょう。
戦略性が多数あるということは、その戦略を組み立てるプレイヤーの動きにも様々なものが存在するということになります。
LOLのような即席なチームでは、いかに早くお互いの意思の疎通をできるかが重要なチームワークへの鍵となってきます。例えば、味方の一人が囮になってスプリットプッシュをしていたら、他の味方は集まってオブジェクト・コントロールを意識することがとても重要になります。
もし味方が、スプリットプッシュの戦略を理解していなければ、囮役は敵に追いかけまわされた挙句、倒されてしまうでしょう。
例えば、よくトリンダメアのようなスピリットプッシュを得意とするチャンピオンが、ひたすら一つのレーンを個人で押していることはありませんか?
その場合、味方はどのように行動するべきでしょうか?
「あいつすげー押してるな、ワードもないし、大丈夫か?」
と思うのか、それとも、
「あいつすげー押してるな。じゃあ敵があいつを倒しにいったらこっちはオブジェクトを引き換えに取れるようにしよう」
などです。前者の「あいつすげー押してるな、ワードもないし、大丈夫か?」という思考は勝てないプレイヤーによく見られる傾向で、味方の行動を理解し、分析し、そのために自分はどうするべきかという思考を持ちません。
なぜ、勝てないプレイヤーは味方の行動を理解できないでしょうか?それにはフォールスコンセンサス効果が深く関わってきます。
フォールスコンセンサス効果とは
フォールスコンセンサス効果とは、人は他の人に対し、自分と同じように考えていると見なす傾向のことです。偽の合意効果と呼ばれるものも、同様の意味です。
人は他の人と接する時に、その人も自分と同じように考えている、いわば自分を他人に投影して話題を繰り出す傾向があります。
例えば、毎朝オレンジジュースを飲む人が、他の人も大体オレンジジュースとまでは行かなくても、なにかしらのジュースを飲む、と思い他人と接する際にそのように前提する行為はフォールスコンセンサス効果が働いています。個人を超えて働く心理学効果で、例えばあるグループの中で総意で決まった結論は、もっと大きなグループでも通用すると前提しがちです。認知バイアスの一種として考えられています。
LOLでは例えば、「集団戦に勝ったらその後は当然、バロンを取るよね?」と考える人もいれば、「バロンもいいけどタワー取れるならタワー取るよね?」という人もいれば、「タワー取れるけど、そしたらカウンターバロンされるよね?」と様々な考え方をする人がいます。
この時に、フォールスコンセンサス効果が働きすぎてる人は、自分に反する人に対して、例えその人が正解であっても根拠のない話を持ち出してきて攻撃しようとする傾向があります。
ではどうすればいいのでしょうか?
人は自分とは全員違う考え方を持ち、正解は一つではないと考えることが重要です。
それに加えて、コミュニケーションを取ることが他者の理解に繋がります。一方的に、相手の意思を理解しようとせず、否定的になることは生産的な思考ではありません。
しかし私の経験では、LOLにおいてある程度のレート帯になると、それまで培ってきた自分の知識が絶対と信じている方がとても多いと感じます。
勝つプレイヤーは様々な勝ち方を知ることにとても貪欲で、様々な引き出しを持っており、他者の意思を理解し、合わせて行動することがうまい傾向があります。
勝てないプレイヤーは総じて引き出しが少なく、稀にどうしていいかわからない、だから自分の今までの勝ち方や動きを重視してチームより個人行動を取りがちな傾向があります。
LOLでは様々な勝ち方が存在し、プレイヤーの数だけ様々な動き方があります。
必要であればコミュニケーションを通じて、他者の意思を理解し、それを自分のものにしていくことで勝率の上昇に繋がるでしょう。