よく、レーンで一度こけるとその後もうなにしても勝てなくなるという話を耳にします。

レーンは、CSを取ることでファームする所なのですが、恐らく上記のような人々はレーンでキルに執着しており、CS精度が悪い傾向があります。CSが少ないため、対面との資金差が発生しはじめ、レーン維持も苦しい状況になりがちです。

レーン中は対面によっての相性がありますし、パワースパイクの関係で相手が仕掛けてくる事もあれば、敵ジャングラーのガンクもあることでしょう。

「レーンはCSを取る所だよ。キルデスを意識するよりも、CSの精度だよ」とアドバイスすると、「じゃあハラスはしなくていいの?」「相手をキル出来そうでも絶対にしないでいいの?」という返事が返ってくることがしばしばあります。

そういった人は、まずリーグ・オブ・レジェンドというのは、求められる状況判断の答えが毎秒変わるゲームだとまずは認識しましょう。

LOLは手元にある判断材料でいかに素早く、適切な判断を下し、実行に移すかが問われるゲームです。役割にもより、求められる判断の種類に差はありますが、基本的に戦略性が大きく影響します。

なので、常に考えならプレイする必要性が求められます。

では、どうして勝てないプレイヤーはそのようにプレイできないのでしょうか?

それには、一貫性の原理が深く関わってきます。

一貫性の原理とは

一貫性の原理とは、人は自分の行動、信念、発言に一貫したものを貫き通したいという心理です。

実社会において、一貫性の原理とはその人の個性にも成りえます。そして、人は判断を下す時にそれまでの自分の行動を基準とし判断を下すので、ある程度一貫性があった方が判断を下しやすくなります。

さて、勝つプレイヤーも、勝てないプレイヤーにもある程度の一貫性の原理が適用されます。しかし、両者の差は勝てないプレイヤーが他人の意見に耳を聞き入れる姿勢ではなく、自分が絶対的と思っている傾向が強いです。ゆえに、変化が必要な場で臨機応変に行動できず、悪い結果をもたらします。

例えば、試合開始から数分後、相手がグループしたとしましょう。相手はミッドレーンを集中的に押してきて、タワーを割られる一歩手前です。あなたは、トップレーン担当ですが、テレポートを持っておらず、対面は既にミッドを押しています。

この場合、あなたはどう行動しますか?

  • 対面がいないことを良いことに、トップを押し続ける
  • ミッドレーンへ加勢しにいく
  • 味方のジャングラーへ、ミッドを助けにいくようピングで支持を出す

LOLは手元にある判断材料から適切な判断を下します。もしも、上記の限定された判断材料の場合、適切な行動はミッドレーンへ加勢に行く、でしょう。

ミッドレーンはレーンの中でも最も重要であり、トップタワーと天秤にかけた場合、ミッドタワーの方が重要だからです。

人によっては、様々な答えがあると思います。自分なりの理由がある限り、それらは正解と思っていいです。

さて、ではもしもあなたがトップからミッドへ加勢できない、という条件がある場合はどうしますか?

考えてみましょう。勝てないプレイヤーは自分の意見が無効になった場合、次の思考へ繋ぐことができない傾向があり、試合中このように状況が早い展開で変わっていくと思考放棄する傾向があります。

特に試合中は、相手はあなたに考える時間を与えてはくれません。あなたが考えている時間が長ければ長い程、相手に有利を与えることでしょう。

ではどうすればいいのか?

何より簡単な方法は、チームでコミュニケーションを取る事です。

例えば、先ほどの例で言うならば「ミッドへ寄った方がいい?」と一言聞くだけで、状況は一変するでしょう。

ミッドレーナーが耐えきれると思ったら、「ミッドは大丈夫だからトップ押しておいて」と言ってくれる可能性があります。逆に、ヘルプサインの場合は加勢してあげるといいでしょう。

この方法の良い所は、チームの意思の疎通にも繋がりますし、あなたが自分自ら聞く姿勢を作る事で、相手の意見に耳を傾けやすくなります。他人の意見を聞かない勝てないプレイヤーは、人に言われるよりも、先ず自分から聞く方が効果的な傾向があります。

人の意見を聞く事で、自分だけでは判断がつかない状況でも対応できるようになってきます。それはやがて、あなたの勝率に明らかに表れ始めるでしょう。

一貫性の原理を理解し、臨機応変さを身につけ、どんな状況にも対応できるプレイヤーを目指しましょう。