リーグ・オブ・レジェンドでは一人一人の役割が重要で、終盤になればなるほどその比重は重くなってきます。

例えば、中盤以降の集団で動いている際に、味方の一人が敵に捕まって落とされたとしましょう。味方の復活まで4vs5を強いられるので、相手の方が有利にオブジェクト・コントロールを行えます。

LOLでは毎度毎度、敵に捕まって集団戦をする前から不利を強いられるケースも多いです。捕まる味方は毎度、同じプレイヤーだったりします。このような時、例えあなたが我慢しても、味方の誰かが辛抱溜まらず、そのいつも捕まる味方を罵倒しはじめるなんて光景も珍しくありません。

ちなみにその後の光景は、腐ったリンゴ現象になりがちです。

少々強烈な名前をしたこの現象ですが、これは集団の中に悪影響を及ぼす人間が一人でもいる場合、その集団全体に悪い影響が伝染し、集団そのものがダメになってしまう現象を言います。
実は勝てない雰囲気を作ってる?腐ったリンゴ現象とは

さて、先ほどの例のように割と絶望的で正直いないほうがいいまである味方がいる時には、どうすればいいのでしょうか?

LOLは敵の穴や弱みを発見したら徹底的に狙ってきますので、いっその事、いつも捕まる味方を囮に戦略を立てたほうがいいかもしれません。

この場合、「あの味方いつも倒される~!雑魚が~!ゴミが~!」ではなく、「これって、逆に敵はあいつを最初しばらくフォーカスし続けるのでは?」と考えて、逆手に取るといいでしょう。

集団戦において誰かを追いかけるという行為は、状況にもよりますがあまり好ましくありません。下手な見方を罵倒しても、その試合中に急に覚醒するということはありません。手元の味方でなんとかする方法を考えるのが生産的でもあります。

さて、手元の味方でなんとかするしかないと最初から考えた場合、様々な勝機が生まれてきます。


フリーライダー効果とは

フリーライダー効果とは、他の人の努力にただ乗りしようとする人の心理効果です。

リンゲルマン効果や社会的手抜き、と同様の意味に扱われます。

リンゲルマン効果は、人は集団の中に混ざり作業する際に、規模につれて作業に対する努力量が減るという現象です。
味方の運ゲーをやめてキャリーになれ!リンゲルマン効果とは

LOLでは例えば、味方の誰かが頑張っていてキャリーしているとしましょう。そして、負けの原因を作っている人が「いいぞ~!頼む、勝ってくれ~!なにもできないけど!」という場合、その負けの原因を作っている人は、他の人に努力にただ乗りしようとしているわけです。

また、そのようにただ乗りをしようとしている人は傍目から見てもわかります。その場合、味方が不満不平を漏らし始めると、腐ったリンゴ現象を引き起こしがちです。

少々強烈な名前をしたこの現象ですが、これは集団の中に悪影響を及ぼす人間が一人でもいる場合、その集団全体に悪い影響が伝染し、集団そのものがダメになってしまう現象を言います。
実は勝てない雰囲気を作ってる?腐ったリンゴ現象とは

さて、フリーライダー効果はマイナスの要素が大きい心理効果ですが、逆に働くことも確認されています。

要するに、「味方弱すぎやろ!俺がキャリーせなあかんわこれ!やったるわ!」というように、他への甘えを捨てることで自分の本来持っている能力よりも遥かに良い結果を残せることがあります。

LOLは試合中、個人の成績が最初から最後まで順調満帆に進むことはあまりありません。少なからず、味方はみんなミスをしますし、自分もします。

フリーライダー効果を良い方向に使うのであれば、最初から味方に期待しないことが重要で、良い味方がいたらラッキー程度に捉えておくといいでしょう。その方が、自分のプレイが試合の結果に響いてくることを常に意識することができます。

心理効果というのは、マイナスの面もあれば逆手に取ってプラスの方向へ応用することが可能です。LOLも同じく、ピンチをチャンスに変えていくことで勝率はあがっていくでしょう。

余談ですが、カイジという漫画の主人公はフリーライダー効果を良い方向にとても使っている一例です。

借金まみれで隙だらけの古畑、隙あらばすぐに人を裏切る安藤、泣き虫でマイナス思考の石田、弱虫のくせにお調子者の三好・・・・・・。

カイジは仲間に恵まれている。これは皮肉で言っているのではない。

周囲が頼りにならないダメ人間ばかりだからこそ、カイジは「オレががんばるしかない!」と本気にならざるを得ず、結果としておおいなる成長を遂げ、今もしたたかに生きているのである。
カイジ 逆転の心理学-困難に打ち勝つ・人生を切り開くテクニック-

カイジという漫画は様々な癖のある人間が繰り広げる人間ドラマのような一面があります。カイジが好きな方で、心理学に興味がある方にはお勧めの一冊です。