この記事はレートが伸び悩みやすいゴールドとプラチナのプレイヤーを対象としています。
ゴールドからプラチナへ行きたいプレイヤーや、プラチナからダイヤモンドの壁を超えたいプレイヤーは多々いると思います。そのプレイヤーの懸念の一つに「一体どれほどの時間を費やせばいいのか?」があるでしょう。
基本的にリーグ・オブ・レジェンドはアカウントの勝敗が50%以上であるならばランクの試合を回す事でレートは上昇していきます。
当たり前の真実ではありますので、必死なプレイヤーは廃人の如く試合を回すことでしょう。
寝不足の状態で、まともな食事も取らず、摂取する水分は糖質たっぷりのジュース。そんな極限の状態が自分のベストパフォーマンスを出せると妄信しているイカレ脳。
「ダイヤモンドになれば俺はARAM専になるんだ・・・」
そんな戯言はさておき、そのような状態でLOLを遊ぶ事はレートを落とす行為だというお話をしたいと思います。
心理学的にも、脳医学的にも睡眠に関する研究は長い間行われてきました。一つ、睡眠科学の分野で有名な例を見てみましょう。
1965年、17歳の高校生であるランディ・ガードナーは研究テーマとして、11日間(264時間)睡眠を取らなければどうなるかを自ら試して記録に残す研究をしました。
ランディの記録はギネスブックに載る事になり、その年の世界最長不眠記録を樹立しました。この研究に興味を示したスタンフォード大学の科学者ウィリアム・デメント教授が立ち会っています。
11日間の間、ランディへはどのような変化が見られたのでしょうか? 簡潔に言うと、ランディは正常な状態ではなくなりました。いらいらし、忘れっぽくなり、吐き気をあり、なにより死ぬほど眠かったそうです。5日目以降は、アルツハイマー患者と似たような症状が見られ、幻覚や妄想が盛んになり、9日後には視力低下や被害妄想が生じています。
ランディのこの偉業は、睡眠不足は人間の脳の機能を低下させる事を証明する十分な研究と言えます。
また、強靭なスタミナを持つことで知られる第36代アメリカ大統領であるリンドン・ベインズ・ジョンソンは、午後2時頃に軽い運動を行い、パジャマに着替え、30分の昼寝を取ることを日課としていました。すっきりとした顔で起きると、真新しい服に着替え、深夜まで仕事に精を出したようです。
デメント教授によれば、上記の習慣は正常であり、パジャマを仕事場に持ちこまない人間、つまり残りの人類こそが異常であると述べています。そのソースとして、デメント教授は大量のデータを持っており、真昼のあくび、昼食後の沈没、午後の眠気などを医学的に説明しています。
調子が悪いな? と感じたならば
連敗が続く場合、「使っているチャンピオンが悪いのか?」「メタか? メタに合っていないのか?」「味方運やべーわ、神社にお祓いしにいったほうがいいな」と様々な理由を考えるでしょう。
もしもその時に「睡眠不足かなあ?」「普段の調子じゃないな」と考えるならば、休息を取る事をお勧めします。
睡眠不足の状態では、普段のパフォーマンスが落ちていると考えるといいでしょう。
それはLOLだけではなく、思考能力や判断能力が落ちているという事です。
成績が優秀な生徒だけを集めてAとBグループに分け、Aグループの睡眠時間を6時間以下に制限した結果、Bグループに比べて著しく成績が落ちたという研究があります。
また、最近の研究では睡眠が脳以外にも与える影響が明らかになっています。
例えば、睡眠不足の人は、食事から摂取した栄養を活用する能力が1/3まで低下する事が明らかになっています。その代表が食事から摂取する、脳の栄養でもあるグルコースです。グルコースからエネルギーを抽出する効率が下がるのです。
結果的に脳のパフォーマンスの低下に繋がるということですね。
ゴールドやプラチナのプレイヤーで、上のレートへの壁を越えようと頑張るあまりに生活が乱れていたり、睡眠不足になっているプレイヤーはまず深呼吸をし、自身の体調を整えてみましょう。
あなたの体調こそがレートの壁を超える鍵の一つである事は明確であり、睡眠不足があなたにとって悪魔ともいえる存在である事は睡眠科学で実証されています。
余談ですが、睡眠に興味がある方は以下の著書から読んでみるといいでしょう。
「そもそもなんで寝ないといけないの?」という睡眠科学の入り口から入るにはお勧めです。その他にも「睡眠不足の状態でこんなに勉強しているのになんで頭よくなんねーんだよ・・・」と嘆いちゃったりする人は、まず睡眠の大切さを学ぶといいでしょう。