毎シーズン、何度か新規のアカウントをプラチナまで上げてコーチングの資料にしています。今回は、アイアンのアカウントを錬成することに成功したので、アイアンからプラチナまで上げてみました。

特にブロンズにおいては、実際に私がブロンズでプレイしたのは初めてだったため、巷では精神患者の集まりや、人間になり損ねた妖怪の集い場所と比喩されているレートの実情を知れたのは新鮮でした。ブロンズでプレイした感想は、思ったより普通なんだな、です。

試合のレーンとチャンプの内訳は、

  • ジャングル 勝率80%
  • ミッド 一度も無し
  • トップ 一度も無し
  • サポート 勝率60%
  • ADC 一度も無し

この記事は時期的な記事になるので、題名に「シーズン11」と記載しています。対象はゴールド以下のプレイヤー。心理学というよりは、もう少しゲーム内の内容寄りになると思います。シーズンが変わった場合、ジャングルやメタに変更があると思います。

プラチナ4まで上げて、思うことはレート相応の実力のプレイヤーしかいないという事。

多く方は、「自分の実質レートはこんな所じゃねえ、俺はもっと上の人間だぜ」と勘違いしているかもしれません。しかし、プラチナ以上の、それ相応以上のプレイヤーであれば、「いやまぁ、ゴールドってそういう人多いよね」と聞き流せるものですので、お悔やみ申し上げます。南無阿弥陀仏。

また、本記事は以前執筆した記事の内容と重複しないようにしますので、過去の記事もご参考ください。
【シーズン7】新しいアカウントをゴールド5からプラチナ4まで上げて思った事
【シーズン9】新しいアカウントをプラチナ4まで上げて思った事


勝てないプレイヤーはアクションゲームをしている

LOLのゲームのカテゴリであるMOBAの起源を辿ればRTSやタワーディフェンスに行き着きます。そこから明確な通り、LOLというのは戦略ゲームであり、敵よりも先にネクサスを割れば勝利という明確な勝利条件があります。

LOLが戦略ゲームということが理解できれば、LOLがうまくなるのに重要なのはゲーム全体のマクロの理解、運用であることは容易に理解できるはずなのですが、キャラクターの操作や、CSの精度、レーンでのKDAに拘る人間がとても多いです。

「じゃあCSは重要じゃないっていうの?」
「レーンで勝つことがまずは重要だろ!」

というプレイヤーがいるのですが、最優先順位はゲーム全体のマクロの運用であって、CSやレーニングはマクロを運用するための手段に過ぎません。

物事を0か1かでしか考えられないチンパンプレイヤーにわかりやすく言葉を言い換えると、「CSやレーニングも重要だけど、一番大事なのはマクロだよね」ということです。

更にわかりやすく言うならば、勝てないプレイヤーは、高得点を取るための数学の試験において、間違った公式を用いて問題を解こうとしているようなものです。

そもそもの公式が間違っているならば、どれだけ精度の高い計算機を使っていようが問題は解けません。つまるところ、どれだけCSが上手になろうがそもそものマクロが間違っているならば勝利には繋がらないのです。

また、一部のプレイヤーに関してはそもそもマクロが無かったりもします。


学習方法が間違っている

ゴールド以下のレートにおいても、毎試合リプレイを見なおすプレイヤーが意外と多いです。しかし、多くの勝てないプレイヤーはリプレイの見方を間違っていて、一番多いのは試合全体を通してただただ眺めている、又は自分がキルを取った場面だけ注目している、その後自画自賛、というのが多いです。

これまた試験に言い換えれば、自己採点しながら正解していた問題だけに着目し、「この問題解けてた俺SUGEEEE」と自賛する人物、文字にするだけでも危ない人物像が出来上がります。

また、リプレイを見ながら延々と味方のミスを指摘するプレイヤーも、時間を無駄にしています。

LOLは試合に負けた時、それを味方のせいにするのがあまりにも簡単です。
負けてるプレイヤーが改善しない理由。認知的不協和とは

一番のお勧めは自分よりも高レートの人にリプレイを見てもらうことです。また、リプレイを見てもらう際には複数の人に見てもらって、その中から一番自分に合うアドバイスをしてくれていると思う人を選ぶとよいです。

良いアドバイスをしてくれる人の特徴は、

  • 一方的に押し付けてこない
  • 一度に沢山のことを要求してこない
  • 自慢話をしてこない(重要)
  • 会話ができる人(超重要)

また、学ぶ側の心得としては、

  • なにが自分の問題点かを自分なりに考える
  • 上記を教わる時に最初に伝える
  • 教わったことはまず鵜呑みにして実践する
  • その後、改めて咀嚼する

教えている時に、イマイチ上達しない人の共通点があります。教えている最中に自分の解釈を述べてくる、というものです。

教える側「次回から、ここはこうするといいですよ」
学ぶ側「でもここはこうであって、こうだったから」
教える側「次回の話ね」

基本的に、勝てないプレイヤーの展開してくる理論には雀の涙ほどの価値もありません。

よく、シルバー同士がマクロの話をしていることがありますが、試験で30点しか取れない者同士が高得点の取り方を話し合った所で点数は伸びません。

口を開けて餌を待っているプレイヤーが多い

これはマクロがないことにも繋がる話ですが、有利を活かすことを知らないプレイヤーが多いです。

例えば、レーニングで相手に差をつけた場合は積極的にオブジェクトに干渉し、更なる有利へ繋げ、ゲームを進行させるべきです。

しかし、レーニングで有利を取ったにも関わらず、一生レーニングを続けようとするプレイヤーの多いこと。割と度肝を抜かれます。

「俺はレーニングで勝ったんだ、だからこのレーニングを一生このまま続ける!!!ガッハッハ!」

マズイ、脳から味噌が流れ出ている。

また、中盤以降は誰かが仕掛けてくれて、超絶うまい状況にしてくれて、棒立ちで殴れて、そのままの勢いで試合に勝てるのを待つ、という方も見られます。

特にゴールド帯に関しては、イニシエートがうまいプレイヤーがゴールドを脱出しやすく、惰性でプレイしている勝てないプレイヤーがゴールド4という沼に沈んでいく感じがしています。

この沼がまた非常に厄介で、時には底なしだったりして、一度沈んでしまうと多大な労力や誰かの助けを必要とします。

シルバー1やゴールド4を行き来していたり、停滞しているプレイヤーに非常に多く見られた他の共通点ですが、チャンピオンを変えまくっている傾向が強く見られました。

これはあまりよろしくない行為なのですが、もしもレートが上がらない原因がチャンピオンのピックによるものだと信じているならば、素直に勝率に高いチャンピオンだけを使うと良いでしょう。

特にシルバーやゴールドのプレイヤーは勝率の話をするのがとても好きそうだからです。

改善するべきは中盤以降の動きや、集団戦における立ち位置やフォーカスなのですが、勝てないプレイヤーは中々気づきません。

まるでポケモンの3すくみの如く、草には炎、水には草という発想なのかもしれません。

これではLOLはRPGではなく戦略ゲームという前提を無視しているので、数学を駆使して英語の長文を読もうとしているようなものです。そして数学自体も得意というわけではなく、数学のレベルも中の下であります。

さて、まとめると今シーズンもコーチングの検証のために複数のアカウントを新規の状態か、それ以下の状態からプラチナまで上げ終えました。特に特別なことはなに一つしておらず、これまで通り有利な試合は有利のまま畳む、オブジェクトに繋がる行動を取る、を行っています。

勝てないプレイヤーはまず、現状の試合が有利なのか、不利なのかを分析、理解、証明することから始めてみるといいでしょう。

脳に味噌がないプレイヤーは根拠もなく「今超有利だ!!!」「全試合っ!有利っ!!」とか言っちゃうのですが、その場合はまず味噌を入れましょう。

特にゴールド4などで停滞している場合、まずは、有利か不利かの分析をすると良いことを理解し、実践し、その検証を行うと良いかと思われます。